石巻工房は、2011年の東日本大震災の直後、宮城県石巻市沿岸部の商店街で誕生した市民向け工房を原点とする家具メーカーです。発案したのは建築家の芦沢啓治。東京のデザイナーを中心とした有志が復興のために補修道具や木材を提供し、復旧・復興のために自由に使える「地域のものづくりの場」としてスタートしました。被災直後の現場でも対応できるよう、最近まで製品の材料には耐久性と強度があり、加工性に優れた2×4規格のレッドシダーを主に使用していました。また、2022年8月からは、昨今の風潮に合致するサスティナブルな素材として、国産材(宮城県産、屋久島地杉)や集成材に切り替えて生産しています。製品の多くは地元の人たちとのワークショップを通して生まれ、被災を背景に生じた材料と技術の制約が、シンプルで機能的かつ愛着の沸くデザインを生みだしています。一連の取り組みが国内外のメディアより注目され、2012年には「グッドデザイン賞」、2021年には「グットデザイン ロングライフデザイン賞」を受賞。現在では、復興のためだけでなく、デザインの力でDIYの可能性を広げる「DIYメーカー」として、また地元の人々が自立運営する小さな産業として成長しています。
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