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TOTSUKAWA LIVING / トツカワリビングは、奈良県十津川村の豊富な資源である杉と桧（ひのき）を活用した家具ブランドです。奈良県南西部、紀伊半島のほぼ中央に位置する十津川村。村としては全国一の広さとなる総面積67,235haを有しています。その96％が森林であり、熊野参詣道小辺路や大峯奥駈道は険しくも美しい豊かな大自然の道として世界遺産登録されています。しかしながら、十津川村の基幹産業である林業は、木材価格の長期低迷と就労者の高齢化などの問題を抱えています。 TOTSUKAWA LIVINGはそれらの課題解決を目指し、古来より日本の生活文化に溶け込んでいる馴染み深い木材を利用して、林業・木材産業の活性化と森林資源の循環などを図るべく発足したプロジェクトです。家具デザイナーの岩倉榮利による指導のもと、十津川村の家具は無垢材を加工したパーツ構成によるシンプルな構造とフォルムを追及。針葉樹ならではの小口面や板目の色ムラなどを逆に魅力へと転化し、十津川村の自然らしさが感じられるような製品を展開しています。

岩倉 榮利 / Iwakura Eiriは、1948年福島県出身の家具デザイナーです。ひと・もの・空間の調和を図る「生活デザイン」を志向し、家具から発想したトータルなライフスタイルを提案。1981年、その具現化であるオリジナルデザインのファニチャーブランド「ROCKSTONE（ロックストーン）」を設立し、以来、1990年代に飛騨高山の家具職人とのコラボレーションから始まった「Takayama Wood Works」、2000年代には桐箪笥の伝統工芸を現代に活かした「KAMO」や山林地域の間伐材利用に取り組んだ「Totsukawa Living」、東京の家具職人による匠の粋を結晶化した「tobi」などの商品開発とブランディングを手掛けました。それらの生み出した製品やブランドはグッドデザイン賞をはじめ国内外で数々の賞を受賞。学校法人環境造形学園ICSカレッジオブアーツの理事やJID 社団法人日本インテリアデザイナー協会の理事も歴任しました。2019年逝去。