Dining Table

天童木工は、高い成形合板技術を主力とする、山形県天童市に本社を置く家具メーカーです。成形合板とは、薄くスライスした木板を重ね合わせて、曲線など複雑な形状を成形する技術で、日本では天童木工が初めて取り入れました。四季のある日本では気温や湿度が変化するため、その変化に合わせて微調整するなど、常に高品質な製品を提供し続けています。天童木工の製品は、皇室をはじめ、官公庁や一流ホテル、数多くの企業などで採用されています。1954年に発表した柳 宗理の「バタフライスツール」は、国内だけでなく、日本を代表するデザインとして海外でも高く評価されています。その他にも、剣持勇や丹下健三、磯崎新、ブルーノ・マットソンなど、国内外の建築家やインテリアデザイナーと協働しています。地域に眠るスギやヒノキで地産地消の家具づくりを可能にした「Roll Press Wood」など、サスティナブルマテリアルとして新たな可能性を引き出す新技術の開発にも積極的に取り組んでいます。家具以外にも天然木を使った自動車内装パネルの制作、研究開発も行っています。これまでホンダ、トヨタ、日産などの自動車メーカーで採用されており、家具以外の製品にも天童木工の技術とノウハウが活かされています。

柳工業デザイン研究会 / Yanagi Designは、日本を代表するインダストリアルデザイナー、柳宗理によって1950年に設立されたデザイン事務所です。食器や家具などの日用品をはじめ、橋や建造物、グラフィック等、人々の生活に関わるあらゆるもののデザインに携わっています。当初よりデザインする際は使い手の視点に立ち、手で模型をつくりながら考える手法を一貫して続け、日々の暮らしを豊かにするもの、長く使い続けられるものをつくることを理念として活動してきました。柳工業デザイン研究会は、柳宗理の理念を受け継いだものづくりを続けるとともに、これまでの「柳宗理デザイン」の製品管理や、復刻、仕様変更の監修をしています。デザイナーを志す学生を対象としたデザイン実習など、教育活動も積極的に行い、柳宗理の活動や思想を次世代に伝えるためのアーカイブ活動や、その調査報告も兼ねた展覧会を開催しています。また、天童木工とのコラボレーションでは、柳宗理が残したデザインを忠実に再現したテーブルを発表しています。